疲労管理の意思決定における「運航経験」

見解

これまでの経験から、疲労管理のアプローチにおいて運航乗務員の運航経験が十分に活用されていないことが明らかになっています。疲労管理は(三者間で)共有された責任であり、運航乗務員は疲労管理のデータ源です。このような理由から、IFALPAは、ICAO基準の意図するところは、航空会社が疲労管理の議論と決定に現場運航乗務員の代表を参加させることであると考えます。航空会社の運航乗務員が団体によって構成されている場合、運航乗務員の代表はその団体から選出されるべきでしょう。

航空会社の運航乗務員の疲労体験は、不可欠なデータ源です。運航乗務員が疲労管理プロ セスに関与することは、安全性と疲労に関する意思 決定を改善する上で非常に重要で貴重な情報を提供することになります。

幅広い「運航経験」を安全システムと三者構成に積極的に取り入れることで、航空運航における疲労の効果的な管理が可能になります。これらの成果を達成するためには、航空会社が、疲労を直接体験する乗務員から疲労報告書の提出を促す積極的な安全文化を確立し、継続的に支援することが必要不可欠です。

IFALPAの立場は、安全性の結果を最適化するために、すべての疲労管理の決定と議論に乗務員の経験を含めることが不可欠であるというものです。